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観たり読んだり書いたり食ったり。

読んだり観たり書いたり食ったり、したこと書きます。
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さとp

非公開

2015/06/26
11:21
「百鬼夜行抄」今市子

漫画雑誌「ネムキ+」に連載されている漫画。

不思議な力を持っていた祖父の力を受け継いだ孫律が主人公の話。
不思議な力というのは、霊やら妖魔やらが見えてしまう力。見えてしまうだけで、それをどうにかする力は基本ないのだけれど、祖父から教わったことや自分の身を守るために身につけてきたいくつかの方法を使って、望んでもいないのに巻き込まれる厄介な事柄に対処していくと、一言で(一言じゃないけど)言うとそういうお話。

ジャンル分けするならホラーの部類に入るのだろうか。
かといって、震えあがる話ばかりではなく、コミカルな部分も多い。
話の内容は怖いのだけど、登場人物が癖のある人ばかりで、話が面白おかしく展開していくのだ。
たとえば、律の住む飯島の家。庭の広い古い大きな家で今は祖母、母、律、そして死んでしまった律の父の体をかぶる妖魔青嵐の四人暮らし。母はともかく祖母はまったく見えないらしく、律の目には見える大小さまざまな霊や妖魔が、時々入ってくるのにも全然動じない。そして不思議な出来事が起こっても、あらあら、で済ませてしまう天然さがあり、その天然さが時に律を悩まし、助ける存在でもある。
そしてこの家に出入りする面々。特に従妹の司はとある事件以来律と交流をもつようになり、ちょくちょく訪れる存在に。彼女がまた天然で、律と同じくいろんなものが見えるわりにはあまり自覚がなく、よくいろんな霊に取りつかれては律を困らせるのである。もちろん本人自覚なし。
個人的には二人が絡む話が好き。
そして司の父を筆頭とする実家を出て行った親戚たちは、自分の実家を化け物屋敷と言って憚らない。彼らも何かしら感じたりはするので、中身が妖魔の律の父を怖がったり家の中をウロウロする妖魔の気配をうっかり感じてしまった時の反応がまた面白くて、緊迫した場を和ませる。

父の中にいる青嵐は死んだ祖父との契約で律を守っていたのだけれど、何巻だったか、とある事件がもとでその契約がきれてしまう。
今後、契約から自由になった青嵐が律とどのように関わっていくかが楽しみ。

ちなみに、ずいぶん前ではあるのだけれど、DVDが出てる。実写版。
残念ながら見視聴なのだけど、評価はいいので、いずれ観たいとは思ってる。

 
 
 
  
  
  
  

 


インタヴューも掲載されています。→今市子インタヴュー
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2015/01/18
14:30
「ポム・プリゾニエール」鶴田謙二


最近漫画雑誌を買わないし、本屋さんに行っても立ち読みが出来ない店ばかりで、新しい漫画を買うということがほとんどないのだけれど、本屋にはよく立ち寄る。
主に,現在進行中の読んでる漫画の新刊チェックだったりするのだけれど、たまにおぉっと思う本に出合える。
この本はそんな本。
鶴田さんの漫画は追いかけて読んではいないけれど、わりと好きな作家の一人で、並んでいるとやはり、手に取ってしまうわけで。
新刊だったので中を確認できたのは、ラッキーだった。
出てくる女の子が、常裸なわけで、なぜだろうと思っていたら、それはそういうお題ありの作品だった。
「廃墟」「猫」「裸」という題目が出ていた。
 一応時々、パンツはいていたり服をきちっと着ていたりするのだけど、ほとんどが裸。裸で猫と戯れている。
ストーリーというストーリーもなく、ただ猫と廃墟でゴロゴロふらふらという感じ。
セリフもほとんどない。
そんな内容なんだけど、なぜか何度もぺらぺらとページをめくってしまう。
女の子は常裸なんだけど、イヤらしという感じはあんまりしない。
女の子は可愛いし、それから出てくる猫がまた可愛い。いや、可愛いというのはちょっと違うかもしれない。顔だって可愛いとはいいがたい。容姿より、仕草が可愛いと言ったほうがいいのか。動画ではないから、仕草というのもなんだか不思議ではあるのだけれど。
短い話がいくつも収められているのだけど、その中の「猫の女王」から「女王様の作戦」「女王様の挑戦」と続く一連の話が個人的には好き。

もう一つ、巻頭のカラーページに五人の作家さんが寄稿していて、それぞれ女の子と猫のイラストを描いてらっしゃる。
それもまたおいしい。
 
余談ではあるけれど、「ポム・プリゾエニール」は「虜のりんご」「リンゴをとじこめる」の意味で、林檎を丸ごと瓶に入れたお酒がある。http://tsukijistyle.co.jp/?action=ItemDetail&catalog_code=6206-84
瓶のなかで育てるとあるんだけれど、その意味は不明。というか、単に瓶の中にリンゴをいれたいからか。

2014/11/28
11:15
「三月のライオン」

先日「三月のライオン」の新刊が発売された。
第十巻。

前回で川本家の次女、ひなちゃんのいじめからの受験問題までの話に決着がついて、ほのぼの高校生活から始まる。
さほど大きな問題もなく進むかと見せかけて、終盤、川本家にまたまた波乱が。

主人公の零と川本家の絡みだけでなく、ちゃんと将棋を指す場面やら対戦相手の背景まで丁寧に描かれているのにはいつもすごいなぁと。
どっちか一本に絞って話を進めても面白い話にはなるとは思うんだけど、なんだか常に二本立て映画みたいで得した気分だ。
いろいろぶち込んでるにもかかわらず、どれも丁寧に描かれていて、紙に落す以前に膨大な労力がかかってる気がする。
川本家絡みの話も好きなんだけど、将棋関連の話がまた別の面白さがあって。
将棋は実力の世界だから、同じランクの選手でも年齢層がすごい、見たい。
実際に将棋の対戦番組などは見たことがないから、どこまでリアルに描かれているかはわからないけれど、年の差が生み出す葛藤やら、天才肌の人と努力の人の本人たちの心の動きやら見守るまわりの心象やらが、すごすぎて引き込まれる。

毎回そんな感じで泣いたり笑ったりするのだけれど、今回は宗谷の饅頭を食べる姿がツボった。
なんというか、すごい天才で完璧ってイメージの彼が、免状の上にこぼすなって言われてるのにぽろぽろこぼしちゃったりしてるそのギャップに。

2012/07/30
10:20
「ささめきこと」 いけだたかし




いわゆる百合マンガといわれるジャンルの本。

スポーツも勉強もできるという万能少女すみちゃんと、かわいい女の子が大好きな女の子風間の恋愛物語。

すみちゃんは自分と風間の理想の女の子がかけ離れているがために、自分の気持ちを伝えられず(伝えたがために友達でいられなくなったらいやなので)、風間のほうは自分の気持ちにすら気付かない。

それでも周りの友達には二人が好きあっていることは明白で、やきもきする。

9巻あるうちの割と初めのほうで風間は自分の気持ちに気づく。
風間はすみちゃんは異性愛者だと思っているし、過去に女の子に告白してこっぴどく振られた経験ありで(これまた告白することですみちゃんが去っていくことを恐れる)、言い出せない、恋していること自体違うのだと信じ込もうとする。
すみちゃんのそばにいたいから、自分の気持ちに嘘をつく。

それから風間の葛藤が始まり、すみちゃんの前で以前のように笑えなくなり、すみちゃんもそのことに気づいてはいるものの原因もどうしていいのかもわからない。

こんなに好きあっているのに、すれ違う心。
切ない。


こういう切なさだけのマンガだとくるしくなってくるのだけど、主人公の周りを固めるキャラたちが難癖もある人たちですみちゃんをいじりつつ軽く笑いを提供してくれるので、重くならずさわやかーに読み切れる。


読後ハッピーになるマンガ。

2010/01/06
22:08
「カールじいさんの空飛ぶ家」




妻に先立たれたカールじいさんが、家からの立ち退きを迫られ途方にくれていたとき、妻の夢を思い出し風船を使って家ごと空を飛び秘境へと旅に出る話。

 ホントは1人で行くつもりだったんだけど、ひょんなことから次々と同行人が増えていく。
仕方なく連れて行くカール。
その同行人に振り回されながら旅をするうちに・・・・・。

と、こう書いてしまうとありきたりなストーリーであり、実際ありきたりだった。
こういうスタンダードの話はさほどドキドキもしない代わり、安心して見ていられる。
 
スタンダードとはいえ、毎回毎回こういう映画ばかり観ているわけではないので、たまにポッとこういう映画をみると、ホッとするとともに忘れそうになっていた事を思い出したりする。
たまに観るには悪くない。


今回の少しがっかりは、物語ではなく、3D映像の方だ。
悪い癖が出て、3Dがすごいといわれると、どんなにすごいのかと期待が膨らませすぎてしまった。
この映画に関しては、もう、絶壁なんか顔をそむけたくなるほど迫ってくるのではないかとか、落っこちそうなシーンでは見ていてキューンとなるほどリアルに感じるんじゃないかとか、それはも3Dの枠を超えているだろうというところまで広がってしまっていた。
そんな期待のもと観たものだから、当然がっかりである。
わざわざ3Dの時間帯に無理していったのだが、これでは別に普通に観てもよかったんじゃないかと思うぐらいに。


余談だが、引きでおじいさんと少年と家を引きながら歩くシーンとか見ていて、クレイアニメで作っていたら面白かったんじゃないかと思ったりした。
ちょっとレトロっぽくて楽しかったかもしれない。