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さとp

非公開

2009/01/30
00:04
「走れ!T校バスケット部」 松崎洋              彩雲社   

 
公式戦で一度も勝ったことがないというT校バスケ部に、強豪で有名な私立H校からの転入生が来る。
いじめが原因でH校を辞めた陽一は、一度はバスケを捨てたもののすてきれずT校の弱小バスケ部に入る。
T校バスケ部の面々は勝つ事を第一とせず、楽しむ事を一番にバスケをしていた。
そうはいっても勝ちたい気持ちがないわけじゃなく、陽一に強くなる技を教えてほしいと頼む。
最初の目的は、三年生に勝利をプレゼントしたいという事。
そして、大会一勝を目指して練習が始まる。
皆の頑張りがあり、その目的は達せられる。そして三年生が引退し、さらに上を目指す部員。
次の大会で見事決勝まで勝ち進んだT校。決勝戦の相手は、あのH校だった。
誰もが負けたくないと思う中、試合はすすむ。
完全にT校の実力を見誤ったH校は、大量のリードを許し勝利をもぎ取るために汚い戦法にでる。
そしてとうとう逆転されてしまうのだが、T校の面々はあきらめない。
そして最後には勝利を手にするのだった。
 
帯には「読み出したら止まりません」というコピーを筆頭に、涙が止まらない、感動したの文字が躍っている。
確かに迂闊ながら、涙がこぼれそうになったがそれはそう言うツボを心得て書いているからだと思う。
時間ぎりぎりでシュートが入って勝利をおさめるなどというシチュエーションや、強豪チームからはみ出た選手が弱小チームに入るという設定は手垢が付くほどありきたりだ。
強豪チームの監督や選手達の設定もありきたりである。これではまるでちばあきおの「キャプテン」と同じじゃないか。
そして数々の奇跡はご都合主義にも思える。または説明不足。
モーガンは何?幽霊なのかはたまた、神さま?
俊介が出会うアメリカ人のバスケ少年。そしてマネージャーの兄隼がバスケの選手であるのはいいが、上手すぎる。そしてその上手さにも引けを取らない洋一をH校の監督が引き止めないのも変。監督に目がなかったのか、それとも隼がたいした選手ではないのか。
いくら背の差があるといっても、飛び上がって肩にも届かないとは、どれ程の差なのか。小学生だって大人の肩ぐらい届くと思うが。
読み飛ばしてしまいそうなところだが、ありえない事を書くのはどうかと思う。
何より、焦点が合っていないように思う。
この短い中に、色恋沙汰は要らないと思う。ほのかに想うぐらいならいいが、デートの様子まで必要か。
しかも目線があちこち移動するせいで、みんなの気持ちがわかりづらい。洋一がマネージャー浩子を想っているシーンなど一度も出てこないのに、デートには当たり前のように行き、キスすることまで考えている。
この際、これは必要ないだろう。その分、もっと細かく描写したり、人物を書き込むほうがグッとよくなると思うのだが。
ありきたりの泣かせる小説であり、一旦覚めた目で見てしまうと、しらけてしまう。
1400円は高い買い物だった。
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