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観たり読んだり書いたり食ったり。

読んだり観たり書いたり食ったり、したこと書きます。
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さとp

非公開

2016/07/12
10:45
「猫の神様」東良美季



 数年前から始まった深夜ローカルのトーク番組を気に入ってよく見ているのだけれど、ゲストの方々は本を出している人が多く、よく本の紹介をしている。で、その日の勝谷誠彦氏が絶賛していたのが、この本。
 実は作者である東良氏がどういう人物かと言うのは、ゲストに出られたのがもうずいぶん前のことではっきりとは覚えてはいないのだけれど、物書きだあるということは覚えている。
 Twitterをなさっているようなので貼っておく。東良美季(@Tohramiki)、こちらを見るのがうろ覚えの説明を読むより断然正確である。

 2012年に発売された本でさほど古い本ではないとは思うんだけど、数件の本屋を回っても見つけることが出来ず、ネットで購入。
 実はネット購入はあまり好きではなくて、はやり手に取って中身をちらちら眺めて吟味をしたい。紹介文を読んだり聞いたりして興味を持った本でも、いざ中身を見てみると思っていたのと違うものがあったりすることがあるから。
 最近はネット通販でも立ち読み出来るシステムになっていたりもするけど、向こうが提示するのを一方的に見ることしか出来ないから、はやり苦手。
 それはさておき。
 注文してからしばらくして本が到着。読み始める。
 最初に言っておくと、猫は好きだが飼っていないし、今までも飼ったこともない。この本の前情報として、勝谷氏が絶賛していた、ということと、猫の話、ということしか知らなかった。
 著者の東良氏は、ジョギング中に見つけた二匹の子猫を、一旦は走り去ったのだけれど気になって再び戻り連れて帰ることになる。この二匹との出会いと別れの話。
 十年以上も飼っていて、その間には楽しいことや嬉しいことがたくさんあったのだと思うし、写真もある程度あっただろうと思うのだけれど、ここで描かれているのは、猫たちとの暮らしの出会いと別れだけ。ほとんどが闘病生活についてのこと。
 のっけから二匹の内に一匹、ぎじゅ太の死から始まる。ぎじゅ太が死んで後、もう一匹のみゃ太の調子が悪いことに気付く。ぎじゅ太の時、自分がいたらなかったと思っていた氏は、みゃ太の時にはそうならないように頑張る。その一生懸命さに、ただのペットではない家族の一員として労り、その変化を見逃さないように気を配り、すごく大切に思っているのがわかる。わかるだけに、最後の時を迎えるときには、ポロリポロリと涙がこぼれた。
 柔らかい文章で、猫の様子や季節の移り変わりが、なんというか目の前に広がるような感じ。飼い猫の死というバッドエンドではあるけれど、読み終えたとき気持ちよくなる一冊だった。
 
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2016/06/06
10:42
「あめふらし」長野まゆみ


久ぶりに長野氏の本を読む。
古書店で見かけたのでつい。普通に書店で見かけたのなら、しばし考えもするのだけれど、古書店だったで即買いしてしまった。
長野氏と言えばデビュー作の「少年アリス」から数冊、追いかけて読んでいた。物語より文章を読む作家のひとり。物語が面白くないわけではないけれど。
あと、世界感かな。文章が醸し出す雰囲気が好きだった。うろ覚えなのだけれど、旧漢字や旧仮名遣いが使われていて、そう言うところが当時は新鮮に感じたのかな。
 
それはさておき。
「あめふらし」の話を。
 
短編集なので一作だけ読んでも十分面白いのだけれど、読み進めて、あぁそういう事か、と最後にポンと手を打つ。
そういう事かはネタバレになるので伏せておくけれど。
 
主人公の市村はうずまき商會という怪しげな会社で働くことになる。社長の菊河は信用できそうになく、先輩社員の仲村にはどうにも嫌われているようで、やめたいとは思うものの弱みを握られそうも出来ず。菊河に言われるまま仕事に出かける。そしてそのたびに、不思議な空間に入り込むのだった。
当の本人は夢か幻かと思っているのだけれど、菊河と仲村にはその真相がわかっている様子。
登場人物たちも一風変わっている。その描写から人間ではない別のもののような、でもそれはにおわせるだけで断言はしていない。
そんなところに想像する楽しみも生れて、始終楽しく読めた作品。
それから漢字。やはり難しい感じを使う。
例えば「洟たれ」。「鼻たれ」じゃ、いかんのか、と。「シャツ」を「襯衣」と書いてあったり。読みにくいったらありゃしない、なんだけど、それがまたこの小説というか物語に合っている気がする。
そのせいか、舞台となる時代を勝手に昭和初期もしくは大正時代ぐらいに思っていた。途中でコンタクトレンズがとか携帯がとか出てきて、ちょっと驚いたのだけど、どこにも大正だの昭和初期だのをにおわせる描写はないのだから完全に思い違い。
描写といえば、うわっ、なんて声を上げそうになった描写があって、すこし抜粋するけれど「火にかけた酢水のなかへ落とした卵はたちまち白い衣をまとって気味をつつみこむ」っていきなり卵がどうのと出てきて、なんのこっちゃと思っていたら、太陽の描写だった。
「ちょうどそんなふうに、太陽はうすい雲におおわれている」と続くのだ。
話しの流れ上、「太陽はうすい雲におおわれている」だけでも十分だと思うのだけれど、あえてこんな描写をいれるところにこの人らしさを感じたりもする。
しかし、こういう描写はスラスラと書いているうちに出てくるのが、それとも何かが降りてきたの如くひらめいたのか、それともうんうんと絞り出したのか。興味深い。
もう一つ、セリフに『』がついていない。改行もすることなく、地の文と同じようにだらだらと続けて書いてある。
不思議なことに、どれが誰の台詞かというのが、読んでいてもまったく混乱せずにわかる。機会があればやってみよう。


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ついでと言っては何だけど、デヴュー作の「少年アリス」を貼っておく。
これ、後に改造版なるものが出たんだけれど、どちらかというと最初の方が好み。

2016/05/24
20:41
「ひそひそ星」

ひそひそ星 [ 園子温 ]

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ずいぶん前にTwitterか何かで知った映画なんだけど、予告を観ていいなぁと。
そう思ったものの、すっかり忘れていたんだけれど、つい先日またTwitterでこの映画のことを呟いている方がいて、いい作品だとのことだったから、やはり観なくちゃとなったしだい。
物語は簡単で、アンドロイドの鈴木洋子が宇宙船にのって、郵便物を宅配するというもの。
主に出てくるのは鈴木祥子と彼女が載っている宇宙船のコンピューター。
宇宙船内は昭和初期を思わすレトロなもので、ワンルームのなかに洗濯機やら流しやらがある。
アンドロイドなのに、時々何か飲んでいるのが不思議。お湯を沸かしたりして。
洗濯もするし、何度か電池も変える。電池で動いているところが、ツボにはまってしまった。(笑)

終止たんたんと映像が流れて、静かで、宅配先は荒涼としたところばかり。
アンドロイドなだけに、表情は変わらないんだけれど、宅配先に降り立ち、先方と出会うとき、何かが起こるような予感が感じられて、ちょっとドキドキしたりする。
監督は園子温氏で、氏の映画は「愛のむきだし」しか観ていなくて、この映画は長いしハチャメチャだし、派手な映画を撮る人なのかと思っていたけれど、この映画は全然違った。
静かだし、たんたんとしているし、すごく不思議な映画だった。
一回観ただけでは、解釈出来ないような、そんな映画。

愛のむきだし [ 西島隆弘 ]

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ちなみに ↑ これが愛のむきだし。ホントにしっちゃかめっちゃか何だけど、面白い。

2016/04/16
20:28
「生きにくい・・・私は哲学病。」 中島義道

 アマゾンさんによると、2006年にアマゾンにて注文したそうだ。検索したらそんな履歴が出た事にも驚きなんだけど、10年も前に買っていた本だとは。
 ずいぶん長い間読んでいたから、それぐらいたっててもおかしくはないのだが。
 持ち歩きすぎて、結構ぼろぼろだわ。当然ながら最初の方は、何が書いてあったかなど、思えているはずもなく、かといって今しがた読み終えた章をかいつまんで説明しろと言われても、これまた困ってしまうのだけど。
  印象としては、ここまでいろいろなことを気にしていたら、本当に生きるのがしんどいだろうなと。自分が日々うんうん考えて凹んで、もう生きてられないなどと戯言をいうのはちょっと恥ずかしいぐらいだ。
 ここまえいろいろ考えていてしんどい人でも、ちゃんと仕事をし生活をしているのだから、自分はもっと楽に生きられるはずだと、少々元気が出た次第。
  
  
  
  
  
  



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2016/04/03
10:24
隠れ家的カフェ。

  このところとある用事で普段歩かない場所ををウロウロするのだけれど、ここがなかなか面白い。
少し前ブログで書いた古本屋さんとさほど距離の離れていない場所に、カフェを見つけた。
 高架下にある古い建物を改装、いや改装すると言うほども弄ってはいないと思える古いカフェ。いや、古いのは建物で、カフェが老舗というわけじゃない。
駅から続く高架の下にはいろんな店が並んでいて、古い店ばかりだ。
 半分ぐらいは何をやっているのかわからない店。外から見て食べ物屋だとわかるのが数件。開いているときに遭遇したことのないギャラリー、囲碁サロン等々が並んでいる。
 そうして古い店の並びにそのカフェはあった。



  Karoー馥郁焙煎工房(@fukuiku.karo)


 何度か前を通っていたはずなのに、全然気づかず。この日も看板は出ているものの、扉は少ししか開いてなくて、通り過ぎるときにちらりと中を覗き見るも、カフェという雰囲気が皆無。
 なんだろうここ。でも豆は売ってそうな感じがする。と思いつつ、一度通り過ぎる。その後用事を済ませ再び戻ってくると、中の人が顔を出していた。
「あの、豆売ってもらえるんですか」
 つい聞いてしまう。
「はい」
 との答えをもらい、中へ。やはりカフェと言う感じじゃない。だけど豆は並んでいたし、メニューも置いていた。とはいっても、コーヒーだけのメニュー。
 写真がないのが残念だけど、ただコーヒー名を書いているだけじゃなく、深煎りとか浅煎りとか書いてあるのでわかりやすかった。
 どれにするかと迷っていると、試しに飲んでみますかと言われ、中深煎りの物をもらうことに。
 普段はイタリアンローストを飲んでいるというと、出してくれた。
 その辺にどうぞ、と言われたのでペール缶で作った簡易イス(イスと呼べるのか)に坐り、同じくペール缶にお盆を置いただけのテーブルでいただく。
 ちなみに二人ぐらいしか座れない。ここ、本当にカフェか?なんて思っていたら、階段を見っけた。聞くとその上がカフェとのこと。
 なんだよまったく。見てきていいと言うので上がってみた。



 レトロな雰囲気で落ち着ける空間だった。窓に向いた席などは、暖かそうで長居をしてしまいそうだ。客が誰もいないことを言いことに、写真を撮りまくる。(笑)
 階段が細くて急で、ぼんやりしていたら落っこちそうだった。
 戻ってきたから豆を注文。この日は深煎りのシティロイヤルとカロストロングと浅入りのブラジルサントスにブラを購入。
 家に帰ってからサイトを検索してみると、おいしそうなケーキがたくさんうpされていて、今度来るときは時間をとって、ケーキを堪能したい。


 余談なんだが、豆を入れてもらっているのを待っているとき、ブラジルに仕事でよく行くと言うおじさんが入って来て、どうやら豆に詳しく、店主のにぃさんと豆の話をしていた。で、ここいらはよく散歩するんだが、まったく気づかなかったと。
 そしたら店主あにぃが、ここんとこ寒かったんでドア閉めてました。って、あかんやろーと心の中で突っ込んでしまった。
 ドア閉めたら、めちゃくちゃ入りにくいよ。ここ。
 でもそれだけに、知る人は知る隠れ家な感じで魅力的。
 
 

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